開講年度2019
科目名人体と歯科の薬物
科目ナンバーF111-671-18
開講学年1年
担当教員新井 通次
実務経験教員
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
単位数2
授業形態講義


授業目標
医薬品に関して、総合的な理解を深めた上で、歯科医療に使用される局所麻酔薬、止血薬、鎮痛薬、抗炎症薬、抗菌薬、消毒薬について説明できることを目的とする。
到達目標
①薬物の適用方法、薬物の吸収、生体への分布、化学的変化、排泄の仕組みを説明できる。②薬物の用量(無効量、有効量、中毒量、致死量、ED50、LD50)と安全域を説明できる。③併用、連用、年齢、性別、心理状態や遺伝的体質など、薬理作用に影響を与える要因を説明できる。④薬物の副作用や有害作用、特に口腔領域に及ぼす有害作用を説明できる。⑤医薬品の定義、日本薬局方、関連法規、剤形、処方せんや調剤など薬の取り扱いを説明できる。⑥薬物療法および歯科医療に使用される主な薬物について、代表的薬物名を挙げて、主作用、副作用および相互作用を説明できる。
授業の概要
および助言・
注意事項
薬理学とは、薬物が生体のどこで、どのように、なぜ作用するのかを科学的に研究する学問であり、適正な薬物療法の基礎となっている。薬物は、用量、剤型、適用方法などによって薬効に影響が現れたり、治療目的外の有害な作用を発現することもある。また、薬物の取り扱いには様々な法的規制もある。本講義では、これらについて総合的に学修した上で、歯科医療に使用される薬物について、分類、代表的薬物名、作用機序、副作用など詳細に学修する。事前学習として、教科書の該当ページを熟読する。事後学習として、その日の講義プリントを見直し、知識を整理する。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
授業計画
回数授業計画到達目標・予習(分)・復習(分)・キーワード担当
1薬理学の意義
薬物療法と医療における薬物
日本薬局方と医薬品の法的規制
薬理学の意義と領域、薬物療法、日本薬局方、医薬品の法的規制を説明できる。
予習30分(教科書P.2-9)
復習30分(講義プリント)
キーワード:原因療法、対症療法、医薬品、毒薬、劇薬、向精神薬
新井通次
2医薬品の取り扱い
医薬品の開発
処方せん、剤形、医薬品の保存、医薬品の開発過程を説明できる。
予習30分(教科書P.10-17)
復習30分(講義プリント)
キーワード:処方せん、医薬品の剤型、保存容器、保存温度、臨床試験
新井通次
3薬理作用薬理作用の基本形式、分類、用量との関係を説明できる。
予習30分(教科書P.18-21)
復習30分(講義プリント)
キーワード:興奮と抑制、主作用と副作用、用量-反応曲線、安全域
新井通次
4薬物の作用機序薬理作用が発現する仕組みを説明できる。
予習30分(教科書P.22-27)
復習30分(講義プリント)
キーワード:受容体、アゴニスト、アンタゴニスト、イオンチャネル、トランスポーター、酵素
新井通次
5薬物の適用方法と体内動態適用方法と特徴、薬物動態とそのパラメーターを説明できる。
予習30分(教科書P.28-37)
復習30分(講義プリント)
キーワード:生体膜通過様式、適用方法、初回通過効果、薬物動態
新井通次
6薬物の作用を規定する因子薬物の感受性、薬物の連用と併用による影響を説明できる。
予習30分(教科書P.38-42)
復習30分(講義プリント)
キーワード:感受性、蓄積、耐性、依存、協力、拮抗
新井通次
7薬物の副作用、有害作用、相互作用代表的な薬物の副作用、有害作用、相互作用を説明できる。
予習30分(教科書P.44-52)
復習30分(講義プリント)
キーワード:薬物アレルギー歯肉増殖、口腔乾燥、歯の着色と形成不全、相互作用
新井通次
8自律神経系に作用する薬物交感神経系および副交感神経系の作動薬と遮断薬を説明できる。
予習30分(教科書P54-63)
復習30分(講義プリント)
キーワード:α作用、β作用、ムスカリン作用、ニコチン作用
新井通次
9中枢神経系に作用する薬物中枢興奮薬、全身麻酔薬、催眠薬、抗うつ薬の作用機序を説明できる。
予習30分(教科書P.64-75)
復習30分(講義プリント)
キーワード:興奮性シナプス伝達、抑制性シナプス伝達、血液脳関門
新井通次
10痛みと炎症に用いる薬物痛覚伝導路と鎮痛薬の作用、炎症のパラメーターと抗炎症薬の作用を説明できる。
予習30分(教科書P.110-121)
復習30分(講義プリント)
キーワード:中枢性鎮痛薬、抗炎症薬
新井通次
11局所麻酔に用いる薬物
筋弛緩薬
主な局所麻酔薬および筋弛緩薬の分類、作用機序を説明できる。
予習30分(教科書P.98-103)
復習30分(講義プリント)
キーワード:エステル型、アミド型、血管収縮薬、神経筋接合部
新井通次
12止血・抗凝血に用いる薬物血液凝固過程を踏まえ、止血薬、抗凝固薬の種類と作用機序を説明できる。
予習30分(教科書P.104-108)
復習30分(講義プリント)
キーワード:局所性止血薬、全身性止血薬、抗血栓薬
新井通次
13呼吸器・循環器系に作用する薬物
緊急対応時に用いる薬物
気管支喘息、高血圧、狭心症の病態と治療薬、歯科治療中の偶発症と治療薬を説明できる。
予習30分(教科書P.104-108)
復習30分(講義プリント)
キーワード:気管支狭窄、高血圧、緊急薬品
新井通次
14感染症に用いる薬物消毒薬と抗菌薬の分類と作用機序、使用目的、副作用を説明できる。
予習30分(教科書P.122-139)
復習30分(講義プリント)
キーワード:消毒薬、抗菌薬、一般毒性と選択毒性
新井通次
15口腔粘膜疾患に用いる薬物主な口腔粘膜疾患と治療薬を説明できる。
予習30分(教科書P.160-163)
復習30分(講義プリント)
キーワード:抗ウイルス薬、ステロイド性抗炎症薬、抗真菌薬
新井通次
成績評価方法
定期試験(100%)
教科書
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『歯科衛生士テキスト 最新薬理学ー疾病の成り立ち及び回復過程の促進ー』大浦清、戸苅彰史学研書院¥2,700+税978-4-7624-0168-8
参考書
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『初めの一歩は絵で学ぶ薬理学』黒山政一、香取祐介じほう\1,800+税978-4-8407-4652-6
2.『休み時間の薬理学』丸山敬講談社\1,800+税978-4-06-155716-1
3.『イラストで学ぶ薬理学』田中越郞医学書院\2,600+税978-4-260-02502-7
オフィスアワー
連絡先
平日の昼休み(12:00~12:30)と4時限目終了後、原則毎日(会議中を除く)

連絡先:araimigu@dpc.agu.ac.jp
メールには学籍番号と名前を記入すること(迷惑メールと区別するため)
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更新日付2019/02/27 09:51:32