開講年度2021
科目名歯と口腔の分子的基盤
科目ナンバーF111-671-15
開講学年1年
担当教員山下 京子
橋本 洋子
実務経験教員
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
単位数2
授業形態講義


授業目標
歯と口腔緒組織を構成する分子について学び、その病態を理解するための基礎的考察ができること。歯科衛生士として患者さんに口腔内疾患について科学的根拠に基づいた説明ができることを目標とする。
到達目標
1-3回は「人体の分子的基盤」講義では扱えなかった栄養素の代謝について理解できる。
4回以降は
(1)口腔諸組織を構成する成分とその機能について理解できる。
(2)唾液、ペリクル、プラークおよび歯石について理解できる。
(3)口腔内疾患の代表であるう蝕や歯歯周病について理解できる。
最終的に、これまで理解した口腔諸組織や唾液、ペリクル、プラークおよび歯石と口腔内疾患との関わりを説明できることを目標とする。
授業の概要
および助言・
注意事項
生化学とは、生物体の構成物質とその代謝を化学的に研究し、生命現象を化学的方法により究明しようとする学問である。 この授業では、歯科衛生士の知識として必要な口腔に特徴的な歯、歯周組織、唾液、プラークに着目し、口腔疾患を引き起こす仕組みについて学習する。生化学で学ぶ体成分は摂取食物の代謝によるものなのでしっかり理解して、次に学ぶ「栄養」のセクションの理解に備えて欲しい。  4回目以降は、毎回の授業の最後にレポートを作成してその回の授業の理解度の判定とフィードバックを行う。 事前学習としては、教科書の該当ページを熟読する。事後学習としては、その日の授業で学習した知識を整理・確認して次回の授業に臨む。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
授業計画
回数授業計画到達目標・予習(分)・復習(分)・キーワード担当
1糖質代謝糖質の代謝を説明できる。復習180分(講義プリント)、キーワード:解糖、クエン酸回路、電子伝達系、水溶性ビタミン橋本洋子
2脂質代謝脂質の代謝を説明できる。復習180分(講義プリント)、キーワード:β酸化橋本洋子
3アミノ酸とタンパク質の代謝アミノ酸の代謝分解過程を説明できる。復習180分(講義プリント)、キーワード:脱アミノ反応、脱炭酸反応、尿素回路橋本洋子
4歯と歯周組織の生化学 I :有機成分(1)歯と歯周組織の有機成分を説明できる。細胞外マトリックス成分を説明できる。予習90分(教科書p50-57,61-63) 復習90分(講義プリント・ノート)キーワード:コラーゲン 、プロテオグリカン山下京子
5歯と歯周組織の生化学 II:有機成分(2)、無機成分歯の有機成分と無機成分とその性質について説明できる。予習90分(教科書p 57-61)復習90分(講義プリント・ノート)キーワード:I型コラーゲン、エナメルタンパク質、ヒドロキシアパタイト山下京子
6硬組織の生化学 I :血清中のカルシウムとリン酸骨と歯の石灰化の仕組みを説明できる。予習90分(教科書p65- 69) 復習90分(講義プリント・ノート)キーワード:基質小胞、コラーゲン性石灰化、歯の石灰化山下京子
7硬組織の生化学 II :骨の形成と吸収、歯の脱灰と再石灰化骨のリモデリングを説明できる。歯の脱灰と再石灰化について説明できる。予習90分(教科書p69-72、p76-78) 復習90分(講義プリント・ノート)キーワード:骨芽細胞、破骨細胞、脱灰、再石灰化山下京子
8硬組織の生化学 III :血清カルシウムの調節血清カルシウムの調節に関わるホルモンについて説明できる。予習90分(教科書p73- 78) 復習90分(講義プリント・ノート)キーワード:副甲状腺ホルモン、カルシトニン、ビタミンD山下京子
9唾液の生化学 I :唾液の組成と無機成分唾液中の無機成分の種類を列挙し、その機能を説明できる。予習90分(教科書p81-84) 復習90分(講義プリント・ノート)キーワード:刺激と分泌速度、pH緩衝作用、石灰化作用山下京子
10唾液の生化学 II :唾液の組成と有機成分唾液中の有機成分の種類を列挙し、その機能を説明できる。予習90分(教科書p85-89) 復習90分(講義プリント・ノート)キーワード:酵素、抗菌因子、糖タンパク質 山下京子
11プラークの生化学 I : プラークの生物活性プラークの種類と形成、口腔内疾患との関わりについて説明できる。予習90分(教科書p90-93) 復習90分(講義プリント・ノート)キーワード:ペリクル、プラーク、酸産生、う蝕・歯周疾患山下京子
12プラークの生化学 II : プラークによるう蝕発症機構(1)う蝕に関わる因子(糖、プラーク、歯、唾液)について説明できる。予習90分(教科書p94-97) 復習90分(講義プリント・ノート)キーワード:カイスの3つの輪、菌体外多糖類、酸産生糖山下京子
13プラークの生化学 II : プラークによるう蝕発症機構(2)  アクティブラーニングとして市販されている菓子類に使われている甘味料について調査を行い資料作りをする。菓子類に使われている甘味料の種類とう蝕になりやすさについて説明できる。予習90分(調査とまとめ)復習90分(自分のノート)キーワード:代用甘味料、食品、う蝕 山下京子
14プラークの生化学II : プラークによる歯周病発症機構歯周病における細菌の役割と炎症における生体防御反応、骨、歯肉組織破壊について説明できる。予習90分(教科書p105-112) 復習90分(講義プリント・ノート)キーワード:骨吸収、破骨細胞、LPS  山下京子
15プラークの生化学 II : プラークによるう蝕発症機構(3) 13回の課題(市販されている菓子類に使われている甘味料ついて調べる)を提出する。菓子類に使われている甘味料の種類とう蝕になりやすさについて説明できる。予習90分(調査とまとめ)復習90分(自分のノート)キーワード:代用甘味料、食品、う蝕 山下京子
成績評価方法
課題レポート点15点、定期試験85点の計100点満点で評価し、60点以上を合格とする。
教科書
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『最新歯科衛生士教本 人体の構造と機能2:栄養と代謝』高橋信博、佐藤裕、安倍昌子、江指隆年、花井美保、酒井映子医歯薬出版3850円978-4-263-42819-1
2.『授業中にプリント配布』
参考書
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『口腔生化学第6版』早川太郎、須田立雄、木崎治俊、畑隆一郎、高橋信博、宇田川信之医歯薬出版10450円978-4-263-45822-8
2.『口腔生化学サイドリーダー』金森孝雄学建書院3960円978-4-7624-4103-5
オフィスアワー
連絡先
質問は講義終了後に講義室で受け付けます。 それ以外にはTeamsのチャットで受け付けます。
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更新日付2021/02/09 15:57:26