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カンボジアの歯科ボランティア活動について

今回が4回目となるカンボジアへの歯科ボランティア活動(2023年10月19日より4日間)に、歯科医師8名(本学教員1名)、歯科衛生士8名(本学リカレント研修センター教員2名、専攻科学生3名、本学卒業生3名)で伺ってきました。本学は今回が初参加でした。日本のNPO法人「グローブジャングル」の協力を得て法人が設立した小学校2校(生徒数約570名)と孤児院を訪問し、口腔内検診、口腔清掃指導、歯科啓発活動、お絵かきイベントを行いました。

カンボジアの人口は増え続けており、その60%は19歳未満です。ポルポト政権による大虐殺で国家が荒廃、その後の多産と貧困によりストリートチルドレンが増加し、医療教育分野でのインフラ不足が深刻です。子どもたちに、口腔清掃の習慣はなく、小学校検診では、ほとんどの児童が口腔崩壊状態でした。学校の前にはお菓子の屋台があり、いつでもお菓子やジュースを購入可能です。学校の先生がお菓子屋台から賄賂をもらって売り上げに貢献しているという話も聞きました。そのような状況のため、口腔清掃指導だけでなく、根本的な歯科啓発活動の必要性を痛感しました。

 

《プノンペン空港に到着》

ボランティアに必要な機材と支援物資など合わせて段ボール8箱を運びました。各自のキャリーバックと一緒にカウンター窓口で荷物を預け入れました。中身は歯ブラシ(600本)、手鏡(250個)、紙コップ(500個)、無地うちわ(250枚)、染め出し液、クレヨン、色鉛筆・・・等、業者様より支援いただきました、タオルや歯ブラシなどカンボジアの子供たちは、大変喜んでくれました。

 

《くっくま孤児院にて歯科検診と口腔内写真撮影》

カンボジアのくっくま孤児院に訪問し、歯科検診、口腔内写真撮影、ブラッシング指導、プレゼントのうちわにお絵かきなどのイベントスケジュールをこなしました。口腔内写真は、一人3枚を撮影。正面かみ合わせを1枚、口を大きく開けて上顎1枚、下顎1枚。子どものお口機嫌によって口の開け方が違いましたが、「いー」とか「あー」とかジェスチャー交えての撮影でした。

 

《ロボオンカニュ小学校で染出し後のブラッシング》

どの子も真剣に歯磨きしています。初めて見る自分の口や歯を見るかのように、じっと鏡を見る子。教えてもらった歯磨きの仕方を上手でしょう?と言わんばかりに懸命に磨く子。色のついた歯を見て、だ液を垂らしながら一生懸命磨く様子は、日本の子供たち風景と変わりません。万国共通ですね。

 

《集団指導(プレイトム小学校にて)》

 

《うちわお絵かき後の子どもたちのいい笑顔(プレイトム小学校にて)》

 

《孤児院の子どもたちとのお別れの時》

 

 



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