令和6年11月15日(金)と29日(金)、本学専攻科学生が名古屋大学で開催された「つるまい・名城IPE」プログラムに初めて参加しました。IPEとはInterprofessional Education(多職種連携教育)の略で、異なる専門分野の学生が協働することで、患者中心の連携医療を学ぶことを目的とした教育です。本プログラムの特徴は、模擬患者を活用した実践的な学びです。模擬患者が提供するリアルな演技と症例シナリオを通じて、学生たちは現場さながらの環境をの疑似体験をすることができます。
今回のテーマはACP(アドバンス・ケア・プランニング)で、誤嚥性肺炎を繰り返す糖尿病を伴う認知症患者のケースをもとに、各職種の視点で必要な情報を模擬患者から収集し、退院後の療養生活支援計画について課題を検討し、その結果を模擬患者に提案しました。本学学生は、名古屋大学医学部医学科5年生、名古屋大学医学部保健学科看護学専攻3年生、名城大学薬学部5年生および金城学院大学薬学部5年生とともに学びました。参加学生は職種混成の7名程度の小グループとなり、模擬患者との医療面接を踏まえた多職種間での意見交換を通じて新たな視点を得ることができました。模擬患者を活用した学びにより、学生たちは自職種・他職種の役割を理解するだけでなく、患者中心のケアを実現するために必要な専門職種間や患者医療者間のコミュニケーション能力や問題解決能力を養うことができました。
特筆すべきは今年度、専攻科でもIPEを実施したことで、本学の歯科衛生学科1~3年生に加え、本学のすべての学年と学科でIPEを実施できた点です。これにより、本学では歯科衛生士としての専門性を基盤に多職種連携を学ぶ一貫教育体制を実現しました。本学は今後も、地域医療の現場で求められる多職種連携教育(IPE)に積極的に取り組み、社会に貢献できる人材育成を目指していきます。